ナチュラル系虫除けスプレーと出会って、とても気に入ったのですが、市販の虫除けスプレーは何か悪いの??という疑問も一緒にわいてきました。
そこで市販の虫除けスプレーの安全性について調べたてみた結果をお届けします!
ナチュラル系虫除けスプレーに一目惚れ
一流の仕事をするには、一流のサービスを体験しないといけないと誰かが言っていた気がするので、先日、思い切って星のや富士に行ってきました。
1人一泊4万円以上するような超高級旅館ですよ。ビビりますよね。。。
名前の通り部屋から富士山が見える凄い部屋でした。
星のや富士は、グランピングをイメージした旅館で、共有のアウトドアスペースがあります。
そのために、アメニティとして虫除けスプレーが置いてあったのですが、そこはさすが一流の超高級旅館。
見たこともない、ナチュラル系虫除けスプレーがあって、これがとても香りが良くて気に入っちゃったんです。
ネットで調べて見たら、よく売ってる虫除けスプレーの2.5倍ぐらいもするけど、変な薬で体を悪くするより良いかな、と購入しました。
でも後で浮かんだ疑問。
昔から虫除けスプレーを使ってたけど、ナチュラルじゃない虫除けスプレーには何が入ってるんだろう?
という訳で、一般の虫除けスプレーに入っている虫除け成分「ディート」について調べてみた事をお届けします!
昆虫忌避剤 ディート
市販の虫除けスプレーには、虫除け成分として「ディート」という化合物が入っています。
第二次世界大戦中、ジャングルで蚊に襲われ、マラリアやテング熱で沢山のアメリカ兵が倒れたために開発された化合物です。
何万と試してみて偶然発見したものなので、なぜ蚊がディートを避けるのかはよく判っていないそうです。
ディートに副作用はないの?
消費者庁管轄の、独立行政法人国民生活センターの資料を参照します。
ディートは、一般的には毒性が低いとされているが、中毒情報センターホームページによると、急激に一定量を経口摂取した場合や、慢性的な皮膚適用の場合に、血圧低下、けいれん、発疹などの症状を呈する物質であると紹介されている。
日本で販売されている「虫よけ剤」のディート濃度は、医薬品は100ml中12g、医薬部外品はそれ以下となっている。
一方、諸外国においては、ディート濃度が30%を超える商品も市販されており、事故例が報告されるようになったことから、近年、ディートの安全性について再評価されてきている。
要するに
- 飲んだり、頻繁に皮膚に塗ったりすると、血圧低下、けいれん、発疹が起こる場合がある。
- 海外ではディートが濃い製品もあって事故が報告されていて、安全性を再確認中。
ということですね。
その後に書いてある文章がちょっと心配になるのですが、
米国では、小児科学会が、子供に対して、ディート濃度が10%以下の虫よけ剤を使うよう推奨しており、米環境保護局(EPA)も、ディート入りの虫よけ剤に、子供に対して安全に使用できる旨を表示することを禁止している。また、カナダでは、子供に対する使用方法を定めており、その中で、「生後 6 ヶ月未満の子供には使用しない」等の指導をしている。
このような形で、再評価の結果、2002年以降、アメリカやカナダでは子供に対する使用の制限をしています。
日本では制限しないの?
厚生労働省の2005/8/24の文章があります。
長いので要約すると
- ディートは日本で40年以上使ってきているけど副作用の報告はない
- 外国でも販売停止はしていない
- デューク大学で神経毒性の報告があるがもうちょっと研究の結果を見守りたい
- でもカナダを真似て注意書きはしよう
という日本らしい判断で、次の表記をすることになりました。
- 6か月未満の乳児には使用しないこと
- 6か月以上2歳未満は、1日1回
- 2歳以上12歳未満は、1日1~3回
子供の時、目をつぶって顔からつま先まで、たっぷり全身スプレーをしまくった記憶があるけど、子供がいる方は、気をつけてください!
2016年からはディート30%も登場
今まではディート濃度12%までと規制されていましたが、2016年からは30%のものも販売されはじめました。
小さいお子さんがいる方は、強い方がいいな!などと思わず、安全のためにディート濃度の低いものを選んで、使用方法もちゃんと確認して使うようにしてください。
残念ですが、メーカーは僕たちの健康をあまり気にせず、こっちの方が強力!と甘い言葉だけささやきますので。。
まとめ
市販の虫除けスプレーに入っている成分について調べてみました。
まとめてみると、
- 虫除けスプレーにはディートという化合物が入っている
- ディートはアメリカで第二次世界大戦中に米軍向けに開発された
- なぜ蚊に効くかは不明
- 最近安全性が再評価されて12歳未満の使用に制限がついた
ということです。
ディートに関しては、要するに、食品添加物みたいなもので直ちに影響はないけど気をつけて、という事です。
さきほどの国民生活センターの文章でも参照されている、公益財団法人 日本中毒情報センターのサイトにはより詳しく、ディートの中毒症状などについて書いてあるので、興味がある方は見てみてください。