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反応しない練習
草薙 龍瞬
生活をしていると、色々なストレスがたまってきますよね。
後悔や怒りで、他のことが手につかなくなって、何日もが台無しになることもしばしば。
この不愉快な心の弱さが無い、いつも穏やかで冷静で強い精神を求めて、心に関する色々な本を読んでたどり着いたゴールが、本書「反応しない練習」です。
この本で、心がざわめく仕組みを理解して、今日から突風をしなやかに転がす柳のような、強くて優しい心を手に入れてください!
東大卒の僧侶、草薙龍瞬さん
作者の草薙龍瞬さんは、仏教の僧侶です。
自身も心を患って、仏教の教えで救われたそうですが、なかなか激しい人生を過ごしています。
1969年奈良県生まれ。
中学を中退(!?)して、16歳で家出。
放浪をした後、高校卒業認定試験を受け、東大法学部に合格。
現在は、特に仏教の宗派に属さず、仏教の「本質」を伝える活動をしています。
2500年前にお釈迦様が既に答えに到達していた
作者は仏教の僧侶なので、本の内容はお釈迦様の教えをわかりやすく解説した内容になっています。
我々が日々悩んでいる事は、既に2500年前(日本は弥生時代!)にお釈迦様が激しい修行の中で原因を突き止めて、さらに、対処法まで発見してくれていたんです。
「早く言えよ〜」ですよね。
早速、お釈迦様から答えをもらっちゃいましょう!
「一切皆苦」のその先
お釈迦様というと「一切皆苦」=人生全ては苦で、悩み続けるものだ、という言葉が有名で、ネガティブなイメージが強いですが、実はその先があるんです。
逆に物凄いポジティブなんです。
本当のお釈迦様の教えは
- 人生全ては苦で、必ず悩みが付きまとうから、目をそらしても無駄!
まずその悩みの存在を認めましょう! - 悩みには必ず理由があるはずなので理由を探りましょう!!
- 理由がわかったら解決策も必ず見つかるからきっと解決できる!!!
という、どポジティブな内容なんです。
仏教がこんなに生活に溶け込んでる日本なのに、この本を読むまで知らなかった。。。
南無阿弥陀仏より、こっちを早く知りたかったです。
では詳しく、お釈迦様の教えを見ていきましょう。
悩み解決のファーストステップ
心の悩み(ストレス)が「ある」としっかり認めるのが最初のステップになります。
何かに取り組むには、まずその「何か」をしっかりと認識しないと、前に進められないですよね。
次の日テストなのに、目を背けて遊んでいて、教科書を1ページも開かないと、翌日、点数が取れないように…
ここで勘違いしちゃいけないのは、悩みを認めるというのは、悩みを受け入れる・悩みに身をゆだねるという意味ではなくて、ただシンプルに「ある」と存在を認識するだけ、ということです。
では、悩みの原因は?
悩みが「ある」と認めたところで次のステップ。
じゃぁ原因は何なのか?
他人に言われた事や言ってしまった事、やっちゃった事、これから起こりそうな事。
色々あるかもしれませんが、全てはそれらにこだわり続ける「執着」が原因です。
執着とは、気にしなければ良いのに「しがみつきこだわってしまう怒り、後悔、欲望」のことです。
確かに、何も考えていないのに、心が悩んでいるなんてことは無くて、必ず、ある思い(執着)が脳にべったり張り付いて、離れなくなっていますよね。
では、執着の原因は?
悩みの原因が執着だとしたら、執着の原因は何なのか?
それが本のタイトルの元にもなっている「心の反応」です。
無視して反応しなければ良いのに、何かにつけ、心が反応して怒ったり、悲しんだり、後悔したり。
この、心の反応が起こらないよう練習をしていくことで、執着が消え、悩みが消え、心が解放されていくのです。
ところで、心の反応の原因は?
お釈迦様の心の追求は徹底的です。
心の反応の原因まで問い尽くしています。
心が反応してしまう原因は、人間が喜び(快)を求める習性があるからです。
この習性を7つに分類しています。
- 生存欲
- 睡眠欲
- 食欲
- 性欲
- 怠惰欲
- 感楽欲(感覚の快楽)
- 承認欲
確かに、反応しちゃう時、これらのどれかが反応の大元になってますよね。。
2500年前に見抜いたお釈迦様恐るべし。
今の時代は、多くが承認欲で苦しんでいそう。。
この7つの欲(快)を求めて → 心が反応し → 執着が生まれ → 悩みが生まれて苦しみ → 救われたくてまた欲を求めて → 心が反応し → 新しい執着が生まれ → 新しい悩みが生まれる…
まさに、人生一切皆苦、執着無限地獄です。
この無限の苦の連鎖を断ち切る唯一の方法が、無限地獄のエンジン、心の反応を止めることなんですね。
ここまで来ると、なんとなくモヤモヤしていた心の悩みが、前より形がはっきり見えてきて心が軽くなってきませんか?
僕はお釈迦様の教えを徹底的に頭に叩き込むために、この本を何回も読み直していますが、読むたびに心がすっと軽くなって、とても幸せな気持ちになります。
心の反応を止める方法
さてさて、とうとう核心です。
どうすれば執着無限地獄を起こす心の反応を止められるか。
本書では
- 2章 自分を否定しない
- 3章 マイナス感情で苦しまない
- 4章 他人を気にしない
- 5章 勝ち負けにこだわらない
- 終章 納得のいく人生を目指す
という流れで、悩みの大元を分類して、反応しない練習方法を徹底解説しています。
ここでは、汎用的に使える、心の反応を止める方法を2つ紹介します。
ポイントは、「(心で)反応しないで、(頭で)理解する」ということです。
方法1 言葉で確認する
心が反応してしまったら
「心がざわついている」
「緊張している」
「悲しんでいる」
など、心の状態を言葉にして、客観的に理解します。
こうすることで、反応から抜けて冷静さが取り戻せます。
方法2 分類する
方法1と似ていますが、心が反応していたら、その反応を次の3つのどれかに分類しちゃいます。
- 貪欲(とんよく)
- 怒り
- 妄想
貪欲(とんよく)とは、求めすぎたり、期待しすぎたり、焦ったりという、多くを求めている状態のことです。
分類することで、方法1と同じように、客観的に自分を観れるようになって冷静さが戻ってきます。
まとめ
今までの内容をまとめると
悩みの原因は、執着
執着の原因は、心の反応
なので、心の反応をやめれば、悩みは解決できる。
ということです!
この本の内容は一生役に立つ素晴らしい知恵なので、ぜひ手にとって、詳細を読んでみてください。
きっと今よりもっと幸せな毎日になるはずです。
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あわせて、瞑想もすると、自分の心を客観的に見る力が付くのでオススメです!